長友寛昌について

長友 寛昌

長友 寛昌(ながとも ひろまさ)

一級建築士 登録番号第317132号
長友建築研究室代表
株式会社4dp代表取締役
<経歴>
1972年 群馬県桐生市生まれ
1995年 明治大学理工学部建築学科卒業
1997年 明治大学大学院理工学研究科建築学専攻修了
1997年 アーキブレーン建築研究所(~2003年)
2003年 福井英晴建築設計事務所(~2007年)
2008年 長友建築研究室設立
<受賞歴>
「住宅セレクション vol.1」入選
「住宅セレクション vol.2」入選
ここではボクがどんな人か、どんな性格かを少しでもわかっていただけたらと思い、つらつらと書かせていただきます。

「建築」とは

近代建築の黎明期、ドイツに設立されたバウハウスの初代校長であるグロピウスは、「建築こそ、すべての造形活動とすべての芸術および技術を包括する総合芸術である。」と規定しました。建築=総合芸術?、、、。では芸術って何でしょうか。
もともと芸術は貴族等裕福層のものでした。いわゆる古典芸術では写実的な絵画や彫刻を求められました。時代は移り変わり、貴族は力を失い、写真等の技術が開発され、古典芸術で求められていた写実的な表現は作品としての存在価値を失っていきました。
そんな中、印象派を皮切りに新印象派、キュビズム、ドイツ表現主義、イタリア未来派、ロシアアバンギャルド、ダダイズム、シュールレアリスム等々、芸術は新たな存在価値を提唱していきます。特にデュシャンの「泉」という作品(工業製品である男子用小便器を寝かせてサインを書いただけの作品)は芸術という観念を覆すほどセンセーショナルな作品でした。貴族のために存在していた芸術は、庶民と商業の手段(広告等)に移り変わりました。
それでは改めて芸術とは何でしょうか。
ボクは人の感情を動かす作品はすべて芸術だと思っています。
建築(=総合芸術)とは 人の生活や人生を豊かにする構築物だと思います。
普段の生活の中で、少しでも心地よい感情の手助けができたら良いなと思っています。

尊敬する偉人(1)=藤子・F・不二雄

実は事務所のマーク、ドラえもんのポケットと鈴を表現したものです。藤子・F・不二雄先生(以下、F先生)は、近代物理学、世界史、宇宙に興味があり、愛する子供たちに対して日常の中の少し不思議を取り入れたマンガを描き続けました。人気になった有名なマンガはドラえもんですが、21えもん、T・Pぼん(タイム・パトロールぼん)、モジャ公といった作品と、初期の大長編ドラえもん、SF短編ではF先生らしさがとても表れていると思っています。
F先生が亡くなられたときは大変ショックを受けました。ご自宅で執筆をしながらデスクで永眠をされたと伺っています。(体調がすぐれず、スタジオではなく自宅で執筆をされていたそうです。)
F先生はご自身のSFマンガについて、S(すこし)F(ふしぎ)とおっしゃっていました。普通の生活の中に少しだけの非日常を取り入れることをテーマに、数多くの作品を手掛けられました。
ボクは住宅の設計において、日常の中に、少しだけ豊かな感情のお手伝いができたら良いなと考えています。おそらくF先生の影響だと思います。

尊敬する偉人(2)=アインシュタイン

最初はF先生のマンガをきっかけに「ウラシマ効果」という現象を知り、ホーキング博士の著書で宇宙の神秘を知り、その根底を最初に提唱したアインシュタインは凄い人だと知りました。アインシュタイン一人の功績で、物理学は100年先に進んだと思っています。個人的な感想ですが、「一般相対性理論」と「特殊相対性理論」、全く別物なのにどうしてどっちも相対性理論って命名しっちゃったのかなと残念に思っています。光量子仮説による光電効果の理論的解明でノーベル賞を受賞しましたが、相対性理論では受賞していません。今となっては太陽が燃え尽きずウランや水素がとんでもない爆発を起こす事実、ニュートンの物理学では人工衛星を介したGPSが正しい位置を表示できない事実、太陽の裏にあるはずの星が見える事実、宇宙を旅した時計が狂う事実、みんな相対性理論で当たり前に計算できる事象なのに当時は物理学者でさえ疑っていたということらしく、どの業界も時代を先取りし過ぎると認められないってことでしょうか。
もちろんボクはお会いしたことないのですが、アインシュタインは人間性も素敵だと思っています。舌を出した有名な写真は彼の人間性の一端を表現していると思います。残念なのはナチスドイツの脅威に対しアメリカの核開発を認めたにも関わらず、開発された核爆弾は愛する日本に投下されたということ。そのときの心情は想像すらできません。
アインシュタインはしつらえられた最上の環境が苦手だったそうです。アメリカの亡命し、与えられた最上級の研究室はお気に召されず、公園の池のボートで空を見ながら物理学の考察をしたとかしないとか。
また、睡眠は大事で平均9時間程度寝ていたという話もあります、、、ボクと同じです♪

尊敬する偉人(3) =裏麻雀20年間無敗の男

ボクは大学生の時、設計の課題と麻雀に多くの時間を費やしました。その大学時代、麻雀雑誌に登場したのが裏麻雀20年間無敗の男(以下、雀鬼)。具体的には年に5回程度の代打ちをし、1回も負けていない、、、例えば組同士の賭けだとすると負けない確率は二分の一、 つまり、
(1/2)^5回x20年(=0.5の100乗)=0.000000000000000000000000000001
100穣分の1の確率
聞いたことない単位だし有り得ないし、そもそも麻雀は4人だから負けない確率は3/4
(3/4)^5回x20年(=0.75の100乗)=0.00000000000032072021853815
300兆分の1の確率
結局有り得ない確率になっちゃいましたが、生きる伝説、仕方ありません。 たまたま深夜の下北沢駅のホームでお見かけしたときは、その神々しさが眩しすぎて目が潰れそうでした。 大学のときの設計課題で、雀鬼の記念館を設計しました。講評者である巨匠の方々は雀鬼の名前を存じ上げませんでしたが、直木賞作家の阿佐田哲也が「本物の雀士です」と認めた人と理解していただき、高評価をいただきました。

しるこや

御殿場にある峠の茶屋「しるこや」。長友建築研究室を開業して間もないころ、1年間限定ですが営業をさせていただきました。富士山の全貌を背景に食べるおしるこは絶品です。
営業の目的は、土地が持っている潜在的な力の調査でした。山の天気は変わりやすく、富士山が綺麗に見える日と、全く見えない日とがあります。天候によりどの程度来客数があるのかを調査し、数値上で土地の価値を図る試みでした。結果的には天気の良い日が少なく土地の価値を高く評価できませんでしたが、天気の良い日は来ていただいたお客様もとても心地の良い気持ちらしく、楽しい時間を過ごすことができました。
因みに出していたおしるこはボクの手作り、白双糖(白ザラメ)を使用し、とても好評をいただきました。

ファッション

いわゆる「ブランド」と言われるものにはあまり興味がありませんが、あえて好きなブランドを挙げるなら、リーバイス、レッド・ウィング、ショット、、、バイカーのファッションが好きな傾向にあります。
また身に着けているメガネは「HERRLICHT(ヘアリヒト)」というブランドの木製フレームで、結婚指輪は「市松」というブランドのシルバーです。スーツは「洋服の並木」のオーダーメイドでモッズ系のものを愛用しています。日常は帽子をかぶることが多く、お小遣いがたまったらボルサリーノを買いたいなぁ、、、と、夢見ています。
無印良品とユニクロには大変お世話になっていることは付け加えておきます。
ファッションについては妻の方が詳しいので、よく相談をしています。

グッズ・プロダクトデザイン

グッズや小物は好きです。どんなものが好みかは説明しにくいので、好きなものをいくつか挙げてみます。
「卯三郎こけし」秀逸なキャラクターデザイン
「ネフ社の積み木」見ているだけでよだれが出そうな美しい積み木
「柳宗理のキッチングッズ」ステンレスボールはヘアラインの模様を見ているだけで癒されます
「木漏れ日傘」木陰ができるビニ傘、かわいいです
「カドケシ」デザインと機能性が融合した傑作
「Hope forever blossoming」ビニル製の花瓶、発想がすごい
「魚コード」明和電機を有名にした名作
キリがないのでこの辺で、まだまだステキなグッズは山ほどあります。

マンガ

藤子・F・不二雄先生のマンガはほぼ全て好きですが、藤子不二雄A先生のマンガで個人的に名作だと思っているのは、「まんが道」、「ブラック商会 変奇郎」、「フータくん」です。
今欠かさず読んでいるマンガは、「ワンピース」、「キングダム」、「約束のネバーランド」です。
完結しているマンガでお勧めは、「柔道部物語」、「MASTERキートン」、「寄生獣」、「ヒカルの碁」、「火の鳥」、「まあじゃんほうろうき」、「サルでも描けるまんが教室 愛称”サルまん”」、「羊のうた」、「マカロニほうれん荘」、「鋼の錬金術師」、、、他にもたくさんありますが、ほぼほぼおすすめ順に羅列してみました。
ボクにとってマンガは、仕事で頭が憔悴しているときのカンフル剤です。

車・バイク

長友建築研究室の社用車は、昔の小さいミニクーパーです。 過去にはいろんな車やバイクに乗っていました。
  • ステップバン…ホンダの360ccの軽自動車
  • VW Type-3 valiant…ワーゲンの名車
  • FZ250(PHAZER)…とても扱いやすい中型バイク
  • VESPA COSA200…ベスパなのに力強い加速
  • ELIMINATOR250SE…カワサキのアメリカン
  • Fusion typeX…ビッグスクーターの代名詞
  • ローバーミニ クーパー1.3i…かわいい♪
等々。
昔の車は燃費が悪く、環境に良くないと言われています。でも頻繁に新車を購入することは生産と廃車のサイクルを短くし、結局は多くの二酸化炭素を排出していることになります。車に限りませんが、使えるものを長く愛用することは環境にやさしい行為だと思います。

オカルト

世の中には説明できないものなどない、分からないことは研究を進めれば必ずわかる時がくる、そのように考える人は多いと思います。霊の世界は存在せず死んだら終わり、心というものは記憶と体内の信号によるもの、ボクはそうとは限らないと思っています。 ここでうまく説明するのは難しいのですが、例えば自分の手を挙げる行為は「手を挙げる」という意思や気持ちがあって挙げます。それではその意思や気持ちの根源はどこにあるのでしょうか。
虫の知らせ等、亡くなられる直前に枕元にその方が表れる現象や、日常で気持ちが通じ合ったと感じられる奇跡、双子の片方が怪我をするともう片方も痛がる現象、物理現象では説明できない事象は世の中に多く存在していると思います。
ユングの集合的無意識や、ガイア理論という地球が一つの生命体という概念、いろいろ考えますが、人の気持ちや感情は一人だけのものではない、それだけは確かだと思います。

宗教

日本人の多くは無宗教と言われていますが、ボクはそう思っていません。日本人の無宗教と言われている人のほとんどは「科学教」だと思っています。目に見えるものや説明できることで世の中は全て成り立っていると信じている人たちです。
また世界3大宗教を含めた既成宗教に対し、オウム真理教をはじめとする新興宗教には疑問を持っています。新興宗教の多くは心理に対して分かりやすく矛盾のない教義があり、それに対して既成宗教は経典が矛盾だらけです。ボクは世の中の心理について、人間の脳で理解することができないほど複雑で、それを理解できる言葉に変換することはできないと考えています。つまり、矛盾だらけの既成宗教のほうが真理に近く、分かりやすい新興宗教は真理から遠く離れているように感じてしまいます。
とはいえ、自分自身が幸せだと感じられる生活を過ごすことができれば、その人こそ真理に最も近い位置にいるのだと思います。

宇宙

宇宙は膨張している、つまり宇宙の容積は今のところ増え続けています。しかし宇宙には果てがありません。どちらも観測から正しいとされていますが、果てのない宇宙が膨張していることを理解している人は少ないと思います。
ビッグバンから間もなく、10次元であった宇宙は4次元と6次元に分離し、この宇宙は4次元だという説があります。では6次元って、タテ・ヨコ・高さ・時間と、あとは何?と疑問に思うかもしれませんが、4次元の世界にいる我々には想像をすることができません。
計算上では光の速度を超えると過去に行けると言われ、宇宙旅行をすると時間の流れが遅くなることは観測からも事実だと言われています。この時間のずれは人工衛星を介したGPSの調整に応用されるほど、ゆるぎない事実として既に技術的にも活用されています。
そんなことを考えていると、建築なんてちっぽけだなと思います。でも人の心の中にある宇宙は、もっと大きく複雑なのかもしれません。